Last-mile Delivery

与太話アンド Assorted Love Songs

9月1日(金) おまえのために キリアン

晴れ。もうというかようやく9月だ。

少し前に読んだ探偵小説の作者の前作を読んだ。本当はこちらを先に読めばよかったのだがいつものマヌケな自分である。 登場人物は主人公の ワシントン ポー 部長刑事 同僚の天才女子 ブラッドショー、そしてポーの友人であるキリアン リード 部長刑事 他 舞台はイギリス カンブリア地方。

とてもとても凄惨な殺人事件が4件起きる。被害者のつながりは一見わからないが やがて主人公の刑事 ポーが天才女性同僚ブラッドショーとともにこの被害者たちが実は20年以上前に許さざるべき罪を犯していた事実にたどり着く。

そしてその凄惨な事件の犯人はポーの数少ない友人の同僚 キリアンリード部長刑事であることもつきとめる。ポーはキリアンが犯人は自分であることを知らしめるために実は間接的にポー達を導いていたことにも気が付く。

そしてキリアンは実は20年以上前=子供だった=のその事件の被害者の一人であり この凄惨な殺害はその時に殺害された友人たち(子供だった)への復讐だった。

殺害された人間(昔罪を犯した人間) は皆政財界や宗教界の上の人物であり過去のおぞましい罪が明らかになることは社会を揺るがす問題になる。よって各方面より圧力がかかり 警察上部もその圧力に屈する。 そして事実は隠ぺいされるのかと思っていたが

ポーはキリアンが意図的に残した数々の過去の犯罪のエビデンスを見つける。(それはとりもなおさず友人であるポーに事実を世の中に公表してほしいという意図である) それはメールで送られるサイズに圧縮されている。 ポーはメディアや政界、警察などを宛先としたメールを作成。メールの送信ボタンを押せばそれは公表されることになる。

読んでいる方は結局政治力に負けて闇に葬るのか いろいろな犠牲をはらっても世の中に公表するのか はらはらするのだが “悪の勝利に必要なのは善良なる人々がなにもしないことである” なんていう昔のイギリスの政治家の言葉が引用されたりして 最後はポーが  “おまえのために キリアン”  と言って 送信ボタンを押す。  “送信ボタンを押すと 椅子の背にもたれ 未来の到着を待った” で終わる。

 

(その未来はすでに読んだ小説の中で簡単に語られている)