自分の仕事というか業種に関連する展示会の案内がたまにメールで届くけれど 昨年から案内が来ている某展示会のオーガナイザからのメールの文章が どうも気になってしかたがない。 ついついイチャモンをつけたくなってくる。 今回送られてきたメールの出だしはこう書かれている。
“これまで、産業のマザーツールとして様々なものづくりの発展を支えてきた計測・制御技術は、今やスマート工場に留まらず、自動車業界をはじめとする多くの業界・業種に広がってきました。
また、複雑なデータ処理にともなってAIや5Gといった最新のテクノロジーとともに進化を続けています。その影響は、Connected Industries、Society 5.0、そしてSDGsといった社会的なイノベーションにも及んで おり、今後は“社会変革のマザーツール”になろうとしています。“
うーむ。 まず最初の文章。
“これまで、産業のマザーツールとして様々なものづくりの発展を支えてきた計測・制御技術は、今やスマート工場に留まらず、自動車業界をはじめとする多くの業界・業種に広がってきました。”
まず ここで “マザーツール” という言葉を使うことに違和感を感ずるけどそれは我慢するとして 文章前半の
“これまで、産業のマザーツールとして様々なものづくりの発展を支えてきた計測・制御技術は、今やスマート工場に留まらず、……….”
ということは この計測・制御技術 は今まではスマート工場だけに使われてきた という意味だろうか。 もしそうならそれはさまざまな産業のマザーツールと言えるのだろうか。 それ違うだろと思うが。
そのあとで さらに “自動車業界をはじめとする多くの業界・業種に広がってきました。” って 自動車工場は昔からもっともスマートな工場だと思うけど 自動車工場はスマート工場ではないのか。 まあそもそもスマート工場の定義がよく分からないけど。 この展示会の重要なお客であると思われる 自動車工場のヒトが読んだら怒らないのかな。 ついでに自動車“業界”の 業界っていうのもなんだか違う感じがするなあ。 軽い。
さらに “自動車業界をはじめとする多くの業界・業種に広がってきました。“ の ”多くの業界・業種“ というところ。 この文章から 産業のマザーツールである計測制御技術は スマート工場ではない、自動車業界でもない、他の業種に広がってきた ということになると思うが その他の多くの業界 業種ってどんなところなのかな。
おせーてくれ。
しつこいようだけれど もう一度文章全体をみてみよう。
“これまで、産業のマザーツールとして様々なものづくりの発展を支えてきた計測・制御技術は、今やスマート工場に留まらず、自動車業界をはじめとする多くの業界・業種に広がってきました。“
これを図示するとたぶん上に張り付けたような感じ。 本当かな。
さて上に参照した最初の出だしの文章のあと 以下が続く。
“また、複雑なデータ処理にともなってAIや5Gといった最新のテクノロジーとともに進化を続けています。その影響は、Connected Industries、Society 5.0、そしてSDGsといった社会的なイノベーションにも及んでおり、今後は“社会変革のマザーツール”になろうとしています。“
これもいろいろとイチャモンをつけたくなってくるけど もうやめよう。 でも 最後の “社会変革のマザーツール”になろうとしています。“ なんていう フレーズは これありき というか 恥ずかしくて読んでいられない。
たぶん AIや5Gは “複雑なデータ処理にともなって” という理由だけで必要になってきたわけではないと思う、しSDGsへの影響云々については だから何だ と思うにすぎない。
まあ自分の感ずる違和感の原因をまとめると
言葉の誤用 (マザーツールなど)
論理の矛盾（さまざまな…にとどまらず）
業界知識の混乱 誤解 (スマート工場、自動車工場)
キラキラ文章 （社会変革のマザーツール…）
ということだろうか。
しかし実はまだ違和感の原因はあって 確認するためにも この後もう一つ たぶん 同じ筆者(グループ)と思われる方の同じ展示会の記事について 書いてみたいと思います。 悪口になってしまうようだけれど。 すみません（だったら書くなと心の声も言っているが）
デモ 人の事は言えないけれど もし自分の部下がこんな文章書いてきたら即ボツにするな と思う。 日経BP社大丈夫か。
